研究テーマ

生体分子の振る舞いを経時的に観察

キーワード[微量天秤、生体反応解析、材料物性解析]

規則正しく振動する水晶振動子は、振動板上における力学的な知見を経時的に得ることができる素子です。例えば、基板上でナノグラム・オーダーの質量変化が測定できることが知られており、微量天秤として利用されています。  私たちは、水晶振動子をバイオ分野で応用できるように装置を開発しました。この装置を用いて、質量変化としてさまざまな生体分子間相互作用や酵素反応を1秒毎に観察できることを明らかにしてきました。さらには、質量変化だけでなく固さ柔らかさといった粘弾性変化も測定できる装置を追加して、タンパク質の構造変化や高分子材料の水和量や粘弾性評価を行っています。

本技術の分子レベルでの力学挙動を観察できる点を活用し、生体分子活性評価や高分子材料評価への応用が期待されています。私たちは、力学挙動に基づいた生体分子や高分子の新しい材料設計に取り組んでいます。